愛憎の夜　慕情の朝！ただ一人の男に寄せた美貌の罪！姉妹が辿る幸福への道は――

活発な姉・真弓と温和な妹・真金は仲の良い姉妹。真弓は売れない劇作家・船田真一と交際していたが、
彼の将来に不安を感じていた。そんな真弓はミス東京に選出されたことをきっかけに、富豪で放蕩者な塙義太郎の関心を引く。
姉妹の家は父が病床ということもあり経済的に苦しい状況にあった。両親は橘の資産を当てにして、
義太郎との結婚を真弓に勧める。その様子を悲しげに眺める真金。彼女は船田を裏切らないようにと姉を諌めるのだった。
真弓は友人のマリ子に誘われて塙家のパーティーへ。華やかな義太郎の生活に触れ、次第に心が惹かれていく。
真弓は船田からの求婚を一旦は承諾するが、性的な関係を求めた船田を拒んで失望を告げる。日が経ち、真弓は義太郎と結婚を決める。
真金は、懊悩し落ち込む船田をやさしく励ますのだった。彼女の優しさと愛情で船田は自分を取り戻し、劇作家としても立ち直っていく。
やがて二人は結婚して、ささやかだが幸せな時を過ごすのだった。そして船田は、自らの作・演出で上演した『移り行く時代』が好評を博すことになる。
一方で真弓は、満たされない日々を過ごしていた。結婚後も義太郎の女遊びは止まず、
真弓は船田と過ごした刻を思い出すようになっていた。遂に真弓は船田の元を訪ねる。


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