巨匠ジョン・フォードが生涯でただ一度、ミステリーの世界に挑んだ名作…。
霧のタワーブリッジにサスペンスがふるえ　ビッグベンをミステリアスな影が包みこむ。

【ストーリー】
ロンドン警視庁（スコットランドヤード）に勤務するジョージ・ギデオン警部（ジャック・ホーキンス）。ある朝、自宅で部下のカービーが賄賂を取っていると情報屋のバーディー（シリル・キューザック）から電話を受ける。カービーを呼び出したギデオンは、停職を言い渡すが、彼は賄賂はもらっていないと主張する。マンチェスター近くで18歳の少女が殺された。 容疑者がロンドンに向かっているという情報を耳にしながら、ギデオンは、バーディーから情報を引き出すため、彼が働く教会を訪ねるが、そこに強盗の知らせが入り、現場に急行する。いつもの運転手の兄弟だと経営者をだまし、車に乗せた上で給料を奪うという大胆な手口だった。ギデオンは、休む間もなくカービーの家に行き、夫人にいくつかの質問をするが、部下からカービーが20分前に車に轢かれて死亡したとの知らせを受け取る。カービーのロッカーを探ると女の写真が出てきた。その女の身元が判明、ギデオンはカービーなど知らないと言う女に彼が殺されたことを告げる。そしてその女が、給料を奪われた会社で2週間働いていたこと、給料強盗とカービーを轢いたタイヤ痕が一致するなど新しい事実が次々と明らかになる…。

スコットランドヤードの警部、ギデオンの一日をユーモアを交えて描く巨匠唯一のミステリー。