凛とした音色が奏でる、際立つ輪郭と伸び。フルステンレスボディが放つ、ソリッドでタイトな煌く高解像サウンド。
通常価格 ¥25,710(税別)
凛とした音色が奏でる、際立つ輪郭と伸び。フルステンレスボディが放つ、ソリッドでタイトな煌く高解像サウンド。
■フルステンレスボディによる煌く上質サウンド
ソリッドなサウンドを実現するために、フルステンレスボディを採用。高い強度を持つステンレスにより、音の雑味を徹底的に排除。メタリックな輝きが、ソリッドというコンセプトをビジュアル的にも演出します。
■イヤホンの音を司る中心部、ドライバーユニットに新開発のD 3 ドライバーユニットを採用
D3とはDignified (凛とした)、Distinct (明確な)、Delightful (心地よい)の頭文字。細部までクリアで心地よいサウンドを実現します。2種類のアモルファスカーボン(DLC/CB)と2種類の高分子ポリマー(PEN/PET)を組み合わせた「DLCドームデュアルカーボン振動板」が音楽を細部まで描写します。また、振動板の正確な動きを実現する「新開発アキュレートモーションエアダンパー」を搭載。強度に優れ雑味を徹底的に排除するチタニウムドライバーケースを採用。
■ノズルが360度回転するファインアジャスト回転機構を搭載
人によって異なる耳の形を考慮し、ノズルが360度回転する新機構を採用。ノズルは任意の角度に調整できるため、通常掛けと耳掛けの二つのスタイルに対応するとともに、耳の角度に合ったベストフィットな装着感をお楽しみ頂けます。
■Jマウントノズル交換システム採用
チタニウム/ステンレス/真鍮の3種類のノズルを付属します。素材ごとに音色が異なり、気分や楽曲に合わせて音色をカスタマイズすることができます。
■スパイラルドット+(プラス)イヤーピース
現行スパイラルドットイヤーピースの形状と素材を進化させ、さらに高い表現力を実現。肌に近い弾力特性を持つ新素材を採用することで、イヤーピースの存在を忘れるナチュラルなフィット感を実現しました。
■MMCX着脱L /R分離グルーヴケーブル採用。
セパレーションを改善し、濁りを抑制するとともに、空間表現に磨きを掛け、音の伸びと繊細な表現を実現しました。更に本体からプラグまで「L」と「R」を完全にセパレート。
試聴にはソニーのウォークマン「NW-WM1Z」を用いてみたが、ハウジングだけでなくドライバーそのものもメタルパーツでがっちりと抑え込んだ制動性の高いタイトなサウンドが特徴。不要な振動をとことん抑え込んだ解像度の高さ、クリアな音場感を堪能できる。
ダイナミック型ならではのシームレスなレンジ感と躍動ある中低域の弾力感、BA型にも負けないクリアでヌケ良いシャープな高域特性を両立させた、JVCの新機軸と呼べるサウンドであることは間違いないだろう。
サウンドチューニングにおいても、アキュレートモーションエアダンパーの調整など、低域の再現性についてギリギリのタイミングまで取り組んでいたそうで、その苦労の甲斐あるハイレゾ時代にふさわしい情報量と制動性のバランスを兼ね備えた性能を実現している。
Jマウントノズル交換システムの効果についてもチェックしてみたが、標準のステンレスではタイトでハリ良くクリアなサウンド性であるのに対し、チタンでは高域の華やかさをより前面に押し出した、ブライトで煌びやかなものに変化。ピアノのアタックもハードな響きで、ハーモニクスの余韻もクールに輝き、女性の声もハキハキとしたシャープなエッジ感を際立たせる傾向にある。メリハリが良いのでアニソンなどの煌びやかなサウンドには親和性が良いだろう。
そして最後の一つ、真鍮では重心の低い落ち着いた響きとなり、リズム隊のアタックも密度感良く描写。ピアノのアタックも重みがあり、ハーモニクスも自然でしっとりとした上品さを感じさせるものとなった。スムーズで空間性も高く、バランスの良い傾向に感じられる。異種金属の組み合わせによる振動抑制効果がもたらす音質変化を耳元でダイレクトに味わえる面白い機能性といえるだろう。
その持てるポテンシャルの高さを実感するに至り、JVCの新たなスタンダードとなり得るサウンドを持つモデルであることを確信した。価格面においても非常にこなれたものであり、機能性の豊かさもまた同価格帯の製品では味わえない魅力の高さといえる。ハイブリッドモデルを中心とした人気実力機がひしめくなかにあっては、非常に個性的でありながらも、基本に忠実な設計思想を持っており、上位クラスにも負けない、ハイレゾ音源の緻密な表現を引き出せるハイC/P機だ。
文:岩井 喬
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。