振動系の実効質量を軽減した無垢楕円針を採用し、広帯域再生を実現
通常価格 ¥23,000(税別)
JAN:4961310137557
発売日 2016/12/09
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■軽量な無垢楕円針を搭載した楕円針の上位モデル
■アルミニウムパイプカンチレバー採用
■発電効率を高めるパラトロイダルコイル
■クロストークを改善するセンターシールドプレート
■高剛性樹脂ハウジング
オーディオテクニカがVMカートリッジを全面刷新。本記事では、スタンダード〜ミドルの価格の製品がそろう「500シリーズ」を野村ケンジ氏がレビュー。初心者からマニアまで満足させるコストパフォーマンスの高いカートリッジ群をレポートする。
今回の刷新でもっともユニークなのは、ラインナップ全モデルで針とハウジング(ボディ)に互換性があり、針交換が行えるということだ。ハウジング部分が500シリーズは高剛性樹脂製で共通化されているため、シリーズ内の各モデルで異なるのは針の部分のみということになる。要は針を付け替えたり、交換したりすることが可能になるということだ。また、針だけの別売も行われる。
価格が下の順から、「VM510CB」は接合丸針、「VM520EB」は接合楕円針、「VM530EN」が無垢楕円針、「VM540ML」が無垢マイクロリニア針を装着する。高性能パラトロイダルコイルを採用した点は上位機と同様だ。カンチレバーは、VM540MLのみアルミニウムテーパーカンチレバー、そのほかのモデルはアルミニウムカンチレバーを採用する。
針交換ができるこの機構を活用すれば、まずはVM520EBを購入して楽しみ、後から交換針「VMN40ML」を追加購入してVM540MLと同じサウンドも楽しむ…というようなことができるようになる。
無垢楕円針を採用した「VM530EN」は、VM520EBの音調をそのままハイグレード化したイメージだ。解像度が高まり、ダイナミックレンジの幅も広がって、よりダイレクトなサウンドとなる。
そしてダイナミックレンジが広くなった分、レコードのカッティングエンジニアの実力が試されるようになっていたりもする。たとえばKalafinaのレコードでは、ここまでは全く気にならなかった音源に起因する音場の狭さや片寄りに気付かされてしまった。一方で、スティングは細かい音までしっかりと再生され、ヴォーカルの息づかいまでしっかりと伝わってくるダイレクトなサウンドを楽しませてくれた。鮮度感の高い音やダイナミックな表現を求めたい人には、VM530ENをお薦めしたい。
文:野村ケンジ
※AV/オーディオ/ガジェット情報サイト「PHILE WEB」所収記事を短くまとめたものです。