名女優が織りなす悪女映画傑作5作品を収録！

【ストーリー】
■「乗馬練習場」
妻のドラが交通事故に遭って瀕死の状態で入院する。
夫のロベールは自責の念と愛情と共に、一緒に過ごした短い日々を思い返していた。
結婚は完璧だと思っていた妻一筋の夫として、思い出すのは幸せだった時間ばかり。
だが、その幻想はドラの気難しい母から真実が告げられたとき、粉々に砕け散る。
ドラがロベールと結婚したのはお金目当てであり、彼の仕事である乗馬学校を処分しなければならない程、資産を絞り執っていた。
しかもドラは夫に隠れて愛人を作り、さらに大胆な計画を立てていたのだった。

■「テンション」
ドラッグ・ストアの夜番店長の実直な夫は、金持ち男と浮気している我が侭な妻にまだ未練を持ってる。
男の元に身を寄せた妻を追いかけ家を訪ねるが、男に暴力を振るわれたことが原因で妻を殺そうと考える。
しかし、傲慢な悪妻のために殺人を犯す価値はないと気づいた夫は計画を思いとどまる。
だが、男が突然何者かに殺され、その直後、妻が夫のもとに帰宅したことから状況が一変する。
警察が訪ねてきて、夫は男の死を初めて知る。
そして、二人は刑事の追求を受けるが事態は思わぬ展開を見せはじめる。

■「容疑者」
1902年のロンドン。
煙草商のフィリップは誰に対しても親切で善良な男だったが、意地の悪い妻コーラとの結婚生活は破綻していた。
ある日、職探しで訪ねて来た孤独な女メリーに職を紹介した事から、その後、度々、彼女と会うようになる。
フィリップはコーラに離婚を迫るが高笑いされ、軽くあしらわれてしまう。
頭に来たフィリップは事故死に見せかけ、コーラを階段から突き落として殺害する。
ロンドン警視庁のハクスレー刑事は他殺と睨みフィリップを追求するが、証拠が挙げられず一旦は引き下がる。
フィリップはメリーに自分が殺人の嫌疑がかけられている事を打ち開けるが、彼女は結婚を望んでいた。

■「ミルドレッド・ピアース」
ある夜、地元の名士モンティ・ベラゴンが殺される事件が起こり、ベラゴンの妻ミルドレッドの元夫バート・ピアースが逮捕される。
ミルドレッドは警察署で犯人はバートではないと言い張る。
凶器の拳銃がバートの物であり、アリバイもなく犯行を否定しないバートだが、犯人ではないと主張するミルドレッドは事件の真相を語り始める。

■「ショックプルーフ」
ジェニーは殺人の罪で服役していたが、仮釈放された。
保護監察官のグリフが住まいと仕事を世話する。
グリフは彼女が昔の男ハリーと縁が切れずに、再び悪の道へと進みそうな予感を感じる。
そして彼女を自宅に連れていき、盲目の母の面倒を見る仕事を与える。
それを知ったハリーは悪知恵を働かせる……。
仮釈放中の美しい女囚とその保護観察官を務める男が、禁断の恋に落ちやがて社会に背を向けて“愛の逃避行”に出る。